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中西たぬきの「二匹がいいね」


2匹目を迎えたいけど、色々不安…。迷う事、2年あまり。


2匹の相性があわなかったら?
先住猫がストレスを抱えるのでは?
1人で2匹の面倒がみられるのか?
やっぱり2匹のほうがお金がかかるよね?


そんな不安を抱えながらも、2012年1月
ご縁のあったロコとお見合いしてみることに。
いざ、ロコが来てみると、1(猫)対1(ヒト)の時には
見えなかった事が見えてきました。

ミミ・ロコ

同じく迷われている方のヒントになれればいいな、と思い、
2匹になるまでと、なってからのお話を、中西たぬきがお届けします。


第1回 恐るべし!子猫パワー

2009年10月に我が家にやって来た三毛猫ミミ、当時2カ月歳くらい。
茨城県の、とある川の土手に姉妹猫と捨てられていた所を、保護されました。
姉妹猫は別の方に引き取られ、ミミは私と暮らすことに。
保護主さんからは、性格は「おっとりしている」と聞いていました・・・

上を向くミミ

ところが!!子猫のハンパないパワーは、猫暮らしビギナーの私にとって、想像以上のものでした。
部屋に飾ってあったブリザードフラワーを根こそぎ食いちぎり、ティッシュは箱から全部出し、ヒトのご飯を食べようとするので、いつも台所で立ったまま食事をしていました。夜、寝る前におもちゃで遊んであげたのに、夜中2時とか3時くらいにも、遊べ!と、たたき起こされ、眠い目をこすりながら、じゃらしを振るワタシ・・・。こんな毎日じゃたまらん!と、猫の寝場所を脱衣所につくり、猫が寝室に入って来れないようにしたりもしましたが、敵は朝まで「開けろー、開けろー」と、鳴き続けるのでした。(近所迷惑だから、やめてぇぇぇ)
えーっと、猫ってよく寝る動物じゃなかったっけ??全然寝ないんですけど!!(怒)


瞳キラキラのミミ

でも、私が会社に行っている間(当時は会社員でした。)
ずっと寝ているのだからしょうがないか・・・。
あ~、猫同志で遊んでほしい!
でも、猫同志の相性が合わなかったら?
1人で2匹の面倒を見られるか?
などなどの不安が先立ち、こんなのもきっと子猫のうちだけ。1年経ったらきっと、もうちょっと落ち着くでしょうと、2匹目探しはしませんでした。



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第2回 二年経ったけど・・・

猫じゃらしで遊ぶミミ

ミミも2歳になり、子猫の時のようにティッシュを箱から出すような事はなくなったものの、私が帰宅すると、さっそくベッドの上から
「にゃーお、にゃーお、うおん!にゃおん、あん」
追いかけっこ、かくれんぼのお誘いが始まります。色んなトーンの鳴き声で、私が誘いに乗るまで鳴き続けます。
「追いかけっこしよう、こっち来てよ、早く来いや!!やろうよ、ねぇ、やらないの?」
姿勢を低くして、そーっとベッドに近づくと、ミミは、耳をペッタンコにして布団に身をひそめています。ワクワクしながら私の気配を楽しんでいる様子。
「わぁーっ!!」
とベッドに倒れこむように両手をあげて捕まえようとすると、猛ダッシュでベッドを飛び出します。


ちょっとおすましのミミ

次はテレビの裏で私を待ち伏せます。
テレビの裏をトントントントン、と叩くと、私の手に数発ネコパンチを爪は出さずに食らわし、またテレビ裏から猛ダッシュで逃げていきます。このゲームは5~6回続きます。

また、ミミが私のそばに寄ってくるときには、たいていネコじゃらしのおもちゃを咥えてきて私の近くで、ポトン、と落とします。
私がトイレに入っている時も、ドアの下の隙間からネコじゃらしをスススーッと滑り込ませてくるのです。ドアの向こうで「きっと遊んでくれるはず」とワクワクしているミミを無視できずに、じゃらしを左右に振ってしまいます。更にはドアを薄く開けて、上下にも動かすワタシ。もちろん便座に腰かけたまま。
あーあ、猫の思うツボだな……。

ミミがいつもじゃらしを持ってくるのは退屈だから?
たくさん遊んであげたいけど、残業が続いてヘロヘロになっている日は勘弁しておくれ~(泣)
でも遊ばないと、私が布団に入った途端に枕元でニャーニャー鳴き続ける。かといって、遊んであげても、夜中2時か3時くらいに鳴いて起こされる。鳴き続けるので仕方なく起きておもちゃを振るけど、夢中になって遊ぶわけではない。


「ひょっとしてお腹が空いているの?」
ご飯を出したら食べるけれど、私がベッドに戻るとまた鳴く。


キッチンで見上げるミミ

「もうっ!!うるさい!どうすりゃいいのよ?」
ミミを猫トイレのある脱衣所に閉じ込める。
「出せー、出せー」と鳴き続ける。
イライラするのか、ゴミ箱に入っていたチラシをビリビリに食いちぎっている音がする。 放っておいたら、大人しい。覗いてみたらその辺にあったタオルの端っこを口でクッチャクッチャ噛んで食べていました。

「はあ、もう……。うんちで出るかなあ?だったら私が脱衣所にこもってみたらどうだ!?」
私が脱衣所に閉じこもると、ミミは脱衣所の外でやっぱり鳴く。

仕方なく寝るのをあきらめ、テーブルで朝まで本を読むことにすると、ミミはやっと大人しくなってテーブル近くにある自分のお気に入りの場所で気持ちよさそうに寝はじめるのです。 しめしめ。ベッドに戻って布団に入る。
すると5分もしないうちに、枕元で「ニャー」
「どうして?私を起こす事が目的なの?あー、もうヤダ!私眠れないじゃない!泣きたいのはこっちだよ!!」
どうしていいかわからなくなって、ミミを壁に投げつけてやろうかと思ったこともありました。

でもその前に、私の寝場所を変えてみよう。
思い立ったその日からベッドで寝ることをやめ、ミミのお気に入りの場所があるテーブル近くに布団を敷いて寝ることにしました。すると、ミミが私を起こす時間が、夜中の2時や3時から、朝5時くらいに変わったのです。
もうっちょっと寝たいけど、夜中に起こされるより、ずっとまし。

でも、会社から帰ってくると、遊んでもご飯を食べてもいつまでも鳴き続けることがありました。
ミミは可愛いけれど、もっとラクになりたい。


ベッドに潜りこむミミ

その頃、時間を見つけては、猫の森ワークショップに出ていた私は、猫の森桜舎でのんびり、自分たちそれぞれのペースで暮らす猫達を見て、猫が2匹になっても大丈夫なような気がしてきました。

ワークショップで知り合った、今一緒に猫の森シッターをしている(※1)子守熊やまださんにも 「2匹オススメよ!」と背中を押され、 いろいろ不安はあるけれど、思い切って2匹目を探すことにしたのです。


※1 記載の内容は2012年5月のものです。


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第3回 二匹目さがし

2010年4月に猫の森ワークショップの猫の學校に初めて参加し「人は猫の環境の一部である」という言葉に触れました。 心配性で猫の為、猫の為、と一生懸命だった私は、「なんだ、私が猫にとって良い環境になればいいのか」と、考え方をちょっと変える事が出来て、気持ちが楽になれたのです。 そして、ご機嫌塾元気道場と興味津々で受講して行き、ついにキャットシッター育成講座を修了したのです。 こんなに奥深いキャットシッターとは、どんな仕事だろう?もっと知りたい!と、CS育成講座終了後、猫の森の登録シッターにして頂いたのでした。

さて、2匹目を迎えよう、と決心したものの、どうやって探そう?
里親募集のサイトで探す?動物病院に貼ってある里親募集の張り紙を見てみようか?
2匹目探しをどうやっていいかわからないでいる私に、南里さんが「ロコちゃんとお見合いしてみれば?」と提案して下さいました。

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ロコちゃんとは、猫の森ワークショップのお客様である、力こぶMさんが神戸にお住まいの頃に保護したきじ白の男の子です。 六甲山が見えるところからやって来たので、ロコと名付けたそうです。

当時Mさんがお勤めだった神戸のお役所に、処分として持ち込まれたロコちゃん。 ご主人の転勤で、すぐに東京に引っ越すことが決まっていたMさんは、係の方と、持ち込んだ方の会話を「見ない、見ない、聞かない、聞かない」と下を向いてやり過ごしていらっしゃいました。 ところが、なんと、ロコちゃんを連れた先ほどの係の方と、偶然にも同じエレベーターに乗り合わせてしまい、ロコちゃんと目が合ってしまったMさん。 「目があっちゃったら、もうしょうがない」と、ご主人に連絡をとり、Mさんがロコちゃんを引き取る事になさったのです。


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Mさん宅には先住猫、7才のバロンくんとちぃちゃんがおり、二匹はとても仲良しでした。 バロンくんは、ロコちゃんの面倒を見ていたようですが、ちぃちゃんとロコちゃんの相性が合いませんでした。 おまけにロコちゃんは、かなりのやんちゃ坊主。料理中や外出中は、家の中をいたずらして危険なので、ほとんどケージの中に入っていました。 ロコちゃんはケージの中が好きだったそうですが、遊びたい盛りなのにかわいそうだな、とMさんは思っていらっしゃいました。

ケージにいれなくてすむように里親探しをしようにも、ロコちゃんは生まれつき腸が腫れていて、便が出にくいことがわかっており、里親探しは難しい、とも感じていらっしゃいました。
そこで、Mさんと私の事情を知る、南里さんの登場です。


ロコちゃんの腸の事は「元気なんでしょ?だぁーいじょぶ、だぁーいじょーぶ。」と私の不安を一蹴なさいました。 私もMさんからロコの事は聞いていましたが、お見合いしてみる、という発想にはならなかったのです。 ミミはお転婆。ロコちゃんはやんちゃ。いいんじゃない?お互いにいい遊び相手が出来て。 そんな風に思えました。

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さっそくロコちゃんとミミのお見合いの日を決め、Mさんが我が家にロコちゃんを連れて、やって来てくださいました。
「ロコは、かーなーり、やんちゃだから、だめだったら遠慮なく断ってね。」と言って下さり、2週間くらい様子を見ることにしたのです。

1時間以上かけて電車で来て下さったMさんとロコちゃん。キャリーケースのまましばらく玄関にいたロコちゃんは、「ウゥゥ~、ウゥゥ~」と低く唸っています。
ミミも緊張している様子です。
ロコちゃんを狭い部屋に隔離し、キャリーケースから出し、部屋に慣れてもらおう。
キャリーケースから出たロコちゃんは、しばらく部屋中をクンクンしてまわり、キャットタワーの上の猫ベッドに入り、落ち着いてくれました。


さて、落ち着いたところでそろそろ、ミミとご対面してもらおうかしら。
どうなることやら?


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第4回 ミミとロコご対面

狭い部屋から出したロコちゃんは、部屋中のにおいをクンクン嗅ぎまわり好奇心いっぱい、もう怖がる様子はありません。さすが当時9カ月歳の若い猫です。

一方でミミは警戒心でいっぱいです。ロコちゃんが近寄ると「シャーッ!!」「カーッ!!」と怒ります。そのうち、ロコちゃんがミミを追いかけ始めました。

「ダダダダダダダダダダダダダダッ」とロコちゃん追いかけ、
「カーッ!!」とミミが怒るの繰り返し。

南里さんの言葉、
「流血戦のケンカにならなければOK」
「猫同志に任せる」
「心配より信頼」を心の中で繰り返し、そのまま放っておきました。

さて生活面ですが、ロコちゃんは用意したオカラ砂のトイレをすぐに使ってくれました。 それをミミのトイレ(木のチップ)の隣に持っていくと、大は木のチップ、小はオカラ砂と使い分けています。 ミミは、オカラ砂が気に入ったようで、大も小もオカラ砂で用をたすようになりました。

ロコちゃんのご飯は、Mさんから教えて頂いた、ロイヤルカナンの消化器サポート(可溶性繊維)です。 腸が腫れていて、すぐに便秘をしてしまうのですが、これを食べていると便の出が良いのです。

段ボールをかじるロコ

「ロコちゃんは、かなりやんちゃだから」
とMさんがおっしゃったとおり、ミミが子猫の時にはやらなかった事もやってくれました。 手足が長く、ジャンプ力があるので、レースカーテンの高い位置までジャンプして、爪を引っ掛け、ザーッと、一直線にカーテンを破りました。

キッチンカウンターから、レンジフードの上にジャンプしようとして失敗し、途中障害物にぶつかりながら、床に落ちる事2回。 これは、レンジフードをカレンダーで囲い、着地できる場所をなすことで、もうジャンプしなくなりました。


また、夜、私が寝ている枕元にやって来て、髪の毛を手で、ちょいちょいちょいっとひっかけてむしりました。
「これはたまらん!」
とロコちゃんを最初に隔離した狭い部屋に閉じ込めましたが、
「出せー、出せー、出せー!」
と鳴き続けます。
そうだ、私がニット帽をかぶって寝ることにしよう。
これで解決。

向かい合ってじゃれあうミミとロコ

ミミは相変わらず怒っていましたが、ミミとロコちゃん2匹だけ残して、外出は出来ました。 「ただいま」を言う時はミミに先に挨拶して、先住猫として、たてました。
3日もすると、ロコちゃんがミミにどうにか近づこうと努力した結果、少しだけミミに触れて寝ることが出来るようになりました。

ミミは傍に寄られると微妙な顔をしますが、距離がだんだん縮まってきています。


ロコに押しつぶすミミ

そして、1週間ほど経った日、ミミがロコちゃんをペロッ、ペロッとグルーミングしているのを見て、もう大丈夫、と思い、Mさんに連絡しました。
「ロコちゃん、ミミによるオーディションに合格しました」
すると、
「え?合格したの?」とMさん。
あまりにやんちゃなので、受け入れられずに、戻ってくるかもしれない、と思っていらしたようです。

私の猫家族になったロコちゃん。猫同志で遊びをしかけて追いかけっこをしたり、丸くなってグルーミングし合ったり、楽しそうです。


仲良しさんで寝るミミとロコ

そして、帰りが遅くなっても、2匹で一緒にお留守番していると思うと安心でき、何よりも私の気持ちが軽くなったのでした。



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第5回 1対1では見えなかったこと

ロコが我が家に来て、ミミに変化があらわれました。 ミミは、今までは私が帰宅すると、「撫でて!」と、ごろん!と横たわり、しばらく私の両足の間でゴロゴロ言いながら、ナデナデさせてくれたのですが、それがなくなったのです。

グルーミングするロコとミミ

ロコが来てから気が付いた事は、今までミミは甘えん坊で「構って、構って!」という性格だと思っていたのですが、意外に面倒見が良い、という事でした。 ミミはお気に入りの場所でのんびり寝ていても、ロコが「撫でて!」と頭を突き出してくると、なめてあげるのです。



ミミをキックするロコ

グルーミングしている最中に、ロコがミミをガブッと噛み、取っ組み合いのケンカになって、ミミの居た場所を奪う、というのがいつものパターンなのですが、何度やられても、毎回なめてあげます。
ロコが玄関でニャーニャー鳴いていると、様子を見に行ったり、ベランダの手すりに手をかけて登ろうとするロコに軽くパンチして「だめ」と教えてあげたりします。
ミミって面倒見が良いんだな。


はっ! ひょっとして、今まで私はミミの面倒を見ていたつもりだったけど、実はミミも私の面倒を見てくれていたのかもしれない。

ロコが来てくれてミミの遊び相手が出来、楽になったのは私だけじゃなく、ミミも「やれやれ、ロコが同居人の相手してくれるから助かるわ」と思っているのでは?


もしかして、寝室で寝かせてもらえないのも、「その場所が嫌いなら他の場所で寝なさいよ!」と私のお尻を叩いているのかもしれない。

南里さんにお話しすると、「リビングに布団を敷いて寝てないで、ベッドをリビングに移せばいいじゃない」と、想像していなかった事をあっさりと提案して頂き、やまださんに手伝って頂いて、模様替えをしました。 (「猫の森だより」では、自分のアイデアのように書いてしまいましたが、実は違います。)

模様替えをしてから、ベッドで寝てもミミが夜中に起こしに来る事は無くなりました。 自分自身も隣のマンションの生活音が聞こえず、朝日が差す部屋で起きることは大変気持ちがよく、模様替えの効果は、大いにあったのです。

2匹になってミミは私と少し距離をおくようになりました。 あまり「構って、構って!」と言われなくなり、かくれんぼにも誘われなくなりました。 ちょっと寂しい気もしますが、今はいつの間にか私のそばで、ごろりんと横たわってくれる、心地よい関係です。
また、2匹になってたしかに食費や猫砂などの出費は増えましたが、ロコと走り回ったり、取っ組み合いをするため、むっくりしていたミミの体が引き締まりました。 体重は変わりませんが、筋肉が付いた感じです。逞しくなって、将来的には医療費の節約になるかもしれません。

香箱を組むむっくりした体のミミ 体が引き締まったミミ

ロコは、変な格好で寝たり、パソコン画面と私の顔の間に入って、自分のお尻を私の顔にピトッと、くっ付けて、「さぁ、腰パンパン(尻尾の付け根あたりを軽く叩くこと)して!」と言ってきて、笑わせてくれます。(邪魔ですが)

お腹を見せてゴロゴロするロコ

2匹それぞれに個性があってそれを見るのも楽しいですし、猫同志でしなやかにパワフルに走り回ったり、ざらざらした舌でグルーミングし合うコミュニケーションは、猫にとっても良い事だと思います。(中には猫が嫌いな猫さんもいるので、相性は大事ですが)


ネコ対ヒトだけでは、猫の相手をするのがちょっと負担、留守が心配だったのが、2匹になってから解消され、楽になりました。 それは、人だけではなく、猫も同じだったのかもしれません。


この「二匹がいいね」が、2匹目を、と考えていらっしゃる方に少しでもご参考になれれば嬉しく思います。

最後に、つたない文章をお読みくださった皆様、ロコを保護し大切に育て我が家に里子に出して下さったMさんとご家族、連載を書く場与えて下さり、ご指導をして下さった南里さん、いつも助けて下さった、「ワンルーム快適ねこ暮らし」の山田さんに深く感謝いたします。
ありがとうございました。

2012年9月22日 中西 薫